沖縄で窓を開けて風を取り込むことは本当に快適な環境につながるのか?

家の性能

沖縄の家づくりで重要なのは通風だと昔から言われています。

沖縄は年間を通して気温が高く、また湿度も高いです。

ですが周りを海に囲まれているので年中風が吹いています。

そのため窓などから上手に風を取り込んで湿気をため込まない家づくりが良いとされています。

果たして現代でもそのような家づくりが良いのでしょうか?

技術が発展している現代ではもっと良い家づくりの方法があるのではないかと疑問に思い色々調べてみることにしました。

沖縄の平均気温・最高気温・最低気温について

沖縄の1991年~2020年の平均気温・最高気温・最低気温について気象庁のデータを確認してみると

平均(℃)日最高(℃)日最低(℃)
1月17.319.814.9
2月17.520.215.1
3月19.121.916.7
4月21.524.319.1
5月24.227.022.1
6月27.229.825.2
7月29.131.927.0
8月29.031.826.8
9月27.930.625.8
10月25.528.123.5
11月22.525.020.4
12月19.021.516.8
23.326.021.1
出典:気象庁ホームページ http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=91&block_no=47936&year=&month=&day=&view=p1

6月から9月を見てみると、平均気温は27.2℃~29.1℃で、最高気温は29.8℃~31.9℃もあります。

この期間に窓を開けて風を取り入れたとしても本当に快適に過ごせるのでしょうか?

沖縄の相対湿度について

同じように沖縄の1991年~2020年の相対湿度を気象庁のデータを確認してみると

平均(%)
1月66
2月69
3月71
4月75
5月78
6月83
7月78
8月78
9月75
10月72
11月69
12月67
73
出典:気象庁ホームページ http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=91&block_no=47936&year=&month=&day=&view=p1

こちらも6月から9月を見てみると湿度が75%~83%もあります。窓を開けて風を取り込むと言うことは、家の中に湿気を取り込むことだと言えそうです。

快適な環境にするためには、湿度40%~60%

湿度40%以下になると乾燥のしすぎで、ウイルスが活発になる危険ゾーンに。一方、湿度60%以上では湿度が上がるほど、カビやダニが発生しやすい危険ゾーンになります。

引用:Panasonicホームページ https://panasonic.jp/kashitsu/special/humidity.html

沖縄の湿度のデータを見ると、最も低い1月でさえ66%、年平均で73%もあり、快適に過ごすためには一年を通して除湿が必要だと言えます。

快適な家づくりとは

暑い夏を窓からの風だけで乗り切るのは厳しく、また快適な湿度を維持する面でも窓から風を取り込むことは好ましいとは言えません。

また、風を取り込むために就寝時に窓を開けておくことは、防犯の観点からも抵抗がある人は多いと思います。

つまり、今までの常識にとらわれず、進歩した建築技術を用いて窓を開けずとも快適かつ省エネな家づくりを目指せばいいのではないでしょうか。

そのためには、断熱性能を高めたり、日射遮蔽を行い、室温が高くなりすぎないようにすることと、気密性を高めて、湿気を取り込まないようにすることがポイントになりそうです。

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